とっさに大きなお金が必要になったときに、消費者金融に借入しようとすると、返済できる能力があるかの審査を受ける。それなりに収入があれば返済できるとみなしてもらえそうだが、実は審査基準においてたとえ高収入だったとしても借入できない場合があるのだ。昔のように、収入の高い人が多額のお金を必要としたときに、融資する側も高い金利を付けてポンッと簡単に貸し付ける時代ではない。審査基準は時代に合わせて変化している。ではどのような人が審査に通りやすいのだろうか。

まず先ほど述べた、高所得者が審査に通らない場合というのはその人の勤務履歴にある。現在の所得がどんなに高かろうと、勤務年数が1年足らずであれば審査を通りにくい。さらに何社も転々と職を変えているようであればなおさらだ。融資する側は一括で返済できそうな人よりも、安定して継続的に返済してくれる人を好む。その方が金利も継続的に受け取れるし、信頼度も増すからだ。また、高収入でもローンを重複している人に対しても審査が厳しい。消費者金融だけではなく、車のローンや住宅ローンを銀行や信販系から借入しているうえでさらに借金をしようとしていることが発覚すれば、年収がどんなに高くても借り入れは難しいだろう。

つまり、逆に言えば定収入でも勤続年数が長い人だと借入審査は通りやすい。大体5年以上の勤務履歴があれば融資側からは信頼してもらえるだろう。例えばそこに住宅ローンなどが重複していたとしても、審査が通らず借金ができないということまでには至らない。融資する側もボランティアではない。自分たちの会社を継続的に運営していくために、融資する相手を選ぶ際にも慎重になるのだ。昔のように誰でも借金できるわけではないし、いくらでも借り入れできるわけではない。どうしようもない生活をしている人は借金すら作ることが出来ない時代になっているのである。