住宅ローンを返済していく過程で、急なトラブルに見舞われローン返済ができなくなったときに、その家を担保にしていたために手放す羽目になったという話を耳にする。その家を持ち物にするために長期にわたって頑張ってきたのに目前で消えていくのはとても歯がゆいことである。しかし、住宅という大きな買い物には長年の支払いは付きものであり、その長年の間には何が起こるかわからないのが現実である。それゆえ、最近では住宅ローンを無担保にて借り入れできるシステムが流行している。銀行系、信用金庫系の金融機関に多くみられる商品で、条件を満たせば購入した家を担保にせずに確実に持ち物にすることができる。ここでは、その具体的な条件について見ていこうと思う。

まずは、本人の条件。本人の年収、もしくは共稼ぎの夫婦であれば夫婦の総収入が一定の条件を満たしていなければならない。そして、一年間に返済する金額がその収入の40%以下の金額しか借り入れできないなど、限度額が決まっている。融資を受ける総額も、通常のローンと違って1000万円までなど、限度額が低い。ゆえに住宅を購入する際にその総額をローンで返済という形をとることはできない。これは金融会社側からみても、ある程度最初から貯蓄があって残額をローン返済する人間のほうが信頼度が高くなるので融資しやすい。

また、返済していく期間が短めに設定されている。○年以内に完済することであるとか、最終返済年齢は○歳まで、などだ。これは一定の期間をきめることで一回の支払金額がわりと高額に設定される。このあたりからでも、高所得で支払い能力が確実にありそうな人にしかローンをくめないシステムとなっていることがわかる。

最後に、無担保住宅ローンの特徴としては、金利が比較的高いことが挙げられる。無担保で融資してくれるのだから、やはりある程度の金利を上乗せするのは当然かもしれない。しかしこういう条件だったとしても、無担保で借りたがる人はたくさんいる。自分に何かあって支払いが不可能になったときにも、ある意味安心だからだ。備えあれば憂いなし、である。最終的にどんなことが起こっても家は手放さずに済むのだから、長期的な支払いの中で困難なことがおこっても頑張って返済できそうな気がする。